食品・飲料メーカーの就職偏差値ランキング
業界別就職偏差値
※サラリーマン社長の独断と偏見で作成しています。
就職難易度、内定者の学歴、平均年収、実際に働いている方の声を考慮しています。
これは絶対違うよ!というものがあれば教えてください。
より役に立つ情報を発信したいと考えていますので宜しくお願いします。
2019年最初の更新です!
業界別就職偏差値、第6弾は食品・飲料メーカーです。
【67】サントリーHD
【65】キリンビール
【64】アサヒビール、明治
【63】サッポロビール
【62】日清製粉グループ本社、キッコーマン 、日清食品
【60】ネスレ日本
【59】不二製油、森永製菓、カルピス、マルハニチロ
【57】森永乳業、ハウス食品グループ本社、昭和産業
【55】日清オイリオグループ
【53】雪印メグミルク、伊藤ハム、日本食品化工、和光堂、オエノン、永谷園、アサヒ飲料、丸美屋食品工業、ダイドードリンコ
【52】プリマハム、丸大食品、宝HD、日本甜菜製糖、塩水港精糖、明星食品、六甲バター、ヤマザキナビスコ、伊藤園、ケンコーマヨネーズ、日東富士製粉、太陽化学、佐藤食品工業、キーコーヒー
【51】コカコーラ・イースト(ウエスト)ジャパン、キューピー、東洋水産、日本配合飼料、ミツカン、山崎製パン、協同飼料、エスビー食品、フレンテ、北海道コカ・コーラボトリング、中村屋、キューサイ
【50】亀田製菓、フジッコ、米久、フィードワン、日東ベスト、アリアケジャパン、ポッカサッポロフード&ビバレッジ、丸善食品工業、フジパン、いなば食品、石井食品
【45】ブルボン、エスフーズ、オハヨー乳業、サントリービバレッジサービス、加ト吉、ブルボン、ダイショー、雪印種苗、不二家、はごろもフーズ、ロック・フィールド、タカナシ乳業、ローマイヤ、林産業、日和産業、シノブフーズ、柿安本店、なとり、あじかん、井村屋グループ、滝沢ハム、ピックルスコーポレーション、日本食研
上位は激戦必至の人気就職先
トップに輝いたのはサントリーホールディングスです。
飲料品を中心とした食品メーカーで誰もが名前を知っている企業のひとつです。知名度の高さからも採用倍率200倍を超える人気就職先です。
企業文化としては仕事に対して挑戦的な雰囲気はありますが、評価制度は大きくは差がつかない日系の文化が根付いています。
飲料メーカーということもあり飲み会が多いのも特徴。意外と飲めない人も多いようですが、飲めたほうが社内的には得をするという声も散見されます。
給与面と福利厚生はメーカーでも高水準であり、30歳での年収は700〜750万円程度となります。
日本たばこ産業(JT)は、国内たばこの製造を独占していることからも安定性の高い会社と言えます。
日本のたばこはブランド力も高く、同社は国内の流通基盤を抑えている事からも圧倒的優位性を誇っていますが、それゆえに今後の事業成長の展望が見えない点もあります。
ワークライフバランスという点では非常に恵まれており、一部の場所を除いては非常に時代に合った働き方がなされています。サービス残業という言葉には無縁です。
時代の変化によりタバコの消費自体が減少傾向にある昨今、年収の大きな上昇(特に賞与額)は期待できないかもしれません。それでも30歳で650〜750万円ほどの高水準です。
続いてはご存知、味の素です。
最近は働き方改革についての様々な取り組みをメディアにもアピールしていますね。しかし内情はまだまだ古い体質が残っており、いわゆる年功序列の保守的な会社です。
少数精鋭とまでは言いませんが、少ない採用枠に応募者が殺到するため、新卒の採用倍率は200倍を超える人気企業です。面接回数も多くOB訪問は必須と言われているため内定をもらうのは大変ですが、自信のある学生はチャレンジしてほしいです。
上記のとおり働き方改革を進めている会社であるため、比較的ワークライフバランスは取りやすい環境と言えます。一部の部署では在宅勤務が可能であったり、フレキシブルな働き方が可能です。一方でまだまだ浸透していない部署があるのも現実ですので今後に期待です。
業務量から考えると給与水準は非常に高く、30歳年収は650〜750万円、30代後半課長職で1,000万円に到達します。
気になるビールメーカーのランキングは
キリンビールはかつての日本企業特有のドメスティックな経営方針から徐々に改革が進み、現在では外部の血を多く取り入れ立て直しを図っています。(特に外資やコンサル出身者が増加)
また営業職とその他の部門により働き方が大きく異なっています。営業職は飲料メーカーという事もあり、顧客との接待でお酒への耐性がある程度必要になります。多部署よりも拘束時間が長くなる事に注意してください。
2018年は第3のビールである本麒麟が大ヒットしました。2019年は各社とも本麒麟包囲網を敷くと予想される中、同社は早くも本麒麟をリニューアルし2019年を戦うと発表するなど非常に注目が集まっています。ビールの消費は減少傾向にありますが、消費者としては高いクオリティで単価の安い第3のビールを飲める事は嬉しいですね。
近年は給与制度が変わり成果主義に変わろうとしていますが、まだまだこれからという印象です。営業職とその他事務職では給与に大きく差があり、30歳年収は600〜800万円と広いレンジになります。
アサヒビールはキリンビール同様キャリア採用の人材が多く体育会系な雰囲気があります。その分新卒と中途の垣根は少ないですが、チャレンジ精神の強い企業文化で社員間の競争もある程度覚悟が必要です。
かつて日本で一番売れているビールと名を馳せたアサヒスーパードライも、2017年には年間1億箱を割り込むなどビール業界が下降トレンドに入っているのも事実です。そんな状況を打開すべく、2019年はアサヒビールの樽生を取り扱っている店舗に555mlジョッキを採用させるなどの取り組みを行なっており、再びスーパードライが復活できるのかに期待がかかっています。
飲料メーカーの宿命かもしれませんが、アサヒビールも営業職の負担が圧倒的に大きくなります。顧客の接待はもちろんですが、社内の飲み会もキリンビールよりは多い印象ですのでプライベートを優先する方には向かないかもしれません。(その他内勤部門は繁忙期以外は基本マッタリです)
こちらも営業職の給与水準が高く600〜800万円のレンジになります。30代後半管理職で1,000万円に到達すると言われています。
明治は学生からの人気企業のひとつで、事務系総合職の倍率は2,750倍という規格外の数字を出した事でも話題になりました。(事務系総合職の内定者数4人に対して約11,000人の応募)
トップダウン式の昔ながらの企業ではありますが、明治製菓と明治乳業の経営統合を経て企業体質を変えようとしているようです。どちらかといえば安定的・保守的な人材が多い事もあり、まだまだ従業員へは浸透していないようです。
ワークライフバランスは部署により大きく異なりますが、事務系はマッタリ、営業は接待が多い、製造・技術はシフト制で3交代や夜間勤務があるため融通が利きにくい部分もあります。
30歳年収は600〜700万円とメーカーでは高い水準で、借り上げ社宅制度で家賃を7〜8割負担してくれたりするので手元に残るお金も多いようです。
サッポロビールはビール自体の消費が減少傾向で業界的には逆風の中、黒ラベルの売り上げが非常に好調のためこのランキングにしました。また高価格帯のビールが軒並み不調の中でも金のヱビスは非常に検討しており、同社のブランディング戦略や他者との差別化がこの結果を招いていると考えられます。
サッポロ黒ラベルは俳優の妻夫木さんが様々な分野で活躍している方と対談するCMがウケて、特に20〜30代の層に人気があるようです。台本がなく3〜4時間本気で対談して編集しているそうなので面白いですよね。
同社は業界4位の大手ビールメーカーで、上位3社と比較してチャレンジ精神のある社風があります。働きやすさや社員のモチベーション、風通しの良さは業界随一とも言われており、若手の成長としては非常に良い環境と言えます。
食品メーカーの中でも働き方改革への取り組みが進んでおりプライベートの調整はしやすい環境ですが、やはり営業職はそれなりに激務です。ただし取り組みへの意識は全社的にみられるため今後に期待できます。
平均年収は大手ビールメーカー3社には劣り30歳で550〜650万円程度となります。積極的に新しい事にチャレンジする同社は、先行きが心配される食品業界でも非常に楽しみな企業のひとつです。
お馴染みの食品メーカーも未だに人気健在
日清製粉グループ本社は創業100年を超える老舗企業で堅実・保守的な企業文化ではありますが、シェアの高さや技術力の高さも抜きん出ており、食品への安全管理意識が非常に高い会社です。
仕事への裁量やスピード感はあまり期待できませんが、1人あたりの業務量は非常に多いため上位の企業に比べワークライフバランスが取りにくい環境ではあります。中堅の社員ほどその傾向が大きく見られます。こちらも営業職の接待は多く土日を犠牲にする事も多いため、家族がいると大変な部分も多いかもしれません。
近年は業績が安定している事もあり賞与額が安定しています。30歳年収は600〜700万円となります。メーカーとしては高い水準ですが、一部サービス残業が多い部署もあるため、この水準をどう考えるかは人によります。
キッコーマンは創業者の先見の明により長らく続いてきた老舗企業で、極めて安定志向の強いトップダウン式の企業文化です。その社風から社員も穏やかな人が多いですが、食品業界では早くから海外進出を果たした経緯もあり割と海外志向が強い社員が多いのも特徴です。
ワークライフバランスの取りやすさ、福利厚生の手厚さなども含め非常に働きやすい環境が整っているようです。直属の上司によっては残業を強いられる場合もあるようですが、近年は有給消化率の向上など会社をあげての取り組みが見られます。
30歳での年収は550〜650万円で業務量を考慮すると多いほうではないでしょうか。こちらもやはり事務職より営業職の年収が高い傾向にあります。飲料メーカーに比べ接待は少ないようです。
カップヌードルでお馴染みの日清食品は業界のパイオニア的存在で、保守的な食品メーカーが多い中チャレンジ精神の強い企業である事が大きな特徴です。社員もアグレッシブな方が多く、体育会系の雰囲気があります。
部署よる差が大きいですが残業の多い部署、有給が取りにくい部署があるようです。1人あたりの業務量が多いと言われており、仕事を処理しきれないまま休日を迎えるという人もまだまだ多いのが現状のようです。
30歳年収は550〜650万円で賞与の割合が高く近年は安定して年6ヶ月+業績賞与が支給されています。
日本コカ・コーラは外資という事もあり他の食品メーカーと企業風土が大きく異なります。
まずほとんどの社員が中途入社となります。新卒採用は数年に一度、若干名のみ。プレイヤーとして働いているのは30〜40代の即戦力で採用された中途社員で、最初の頃は同社特有のマーケティングプログラムを学ぶことになります。社員自体もマーケティング出身者が多く非常に優秀な人が多いため、日系企業に比べ非常に仕事のスピード感があります。
成績の悪い社員に対してリストラを行うなどUP or OUTの文化もあり個人主義の会社ではありますが、クリスマスに家族をディズニーランドへ招待するイベントがあるなど社員と家族を大切にする文化もあります。
かつては不夜城呼ばれるほど激務だったようですが、今では仕事をコントロールできれば定時退社や有給取得も可能なようです。ただし、ある程度のパフォーマンスを出すには残業も必要なようです。
給与制度はジョブグレード制をとっており、任される職務のグレードで年俸が決まる仕組みになっています。Assistant:650万円〜、Manager:800万円〜、Senior Manager:1,000万円〜、Director:1,200万円〜程度となっておりプラスαでインセンティブがあります。毎年の昇級は無く会社業績も反映されるため、同じグレードでも年間数十万円の差が発生します。新卒で入社する会社ではないですね。
江崎グリコは「おいしさと健康」が理念の非常に一般知名度の高い企業です。
近年はヒット商品こそ少ないもののそのブランド力は未だに健在で、長年のヒット商品に頼った収益構造になっています。
オーナー企業であるため大企業の割にはアットホームな雰囲気がありますが、創業者一族の決定権が強すぎるあまり仕事が前に進まないという場面もしばしばあるようです。
近年はワークライフバランスに注力しておりフレックスやテレワーク制度で業務の効率化を図るとともに、有給取得も評価の一部に入るなど会社をあげての取り組みを行なっているようです。
30歳での年収は550〜650万円程度ですが、昇格するごとに大きくベースアップがあるので、上司との関係は良好にある程度成果を出し続ける必要があります。
日本ハムはハム・ソーセージの製造から始まった食品メーカーで、食肉用・加工食品・乳製品など様々な分野でヒット商品を出しています。
企業文化としてはどちらかといえば体育会系ですが、近年はコンプライアンス意識も強いためハラスメントとは無縁です。
事業部ごとに分かれており、配属先によって全く仕事も雰囲気も異なるためギャップが生じる可能性があります。
30歳年収は550〜650万円となり主任クラスになると700万円を超えてきます。賞与額の変動も比較的少ないようです。
ここまで食品メーカーのランキングを見ていただきましたが、この業界での就職を目指すならこの辺りまでの企業にチャレンジしてみましょう。
食品メーカー自体がマッタリ高給である事が多いため、仕事量に対する報酬が高い傾向があります。特にこれまでに紹介した上位の企業はその傾向が強いようです。
消費者向けの商品を取り扱っているためブランドイメージも高く、知名度も高いことから採用倍率は高くなります。
しっかり対策をして熱意を持って選考に臨みましょう。
食品・飲料メーカーまとめ
- 業界的に仕事はマッタリ、年収は業務量の割に高め
- 営業職(特に飲料メーカー)は接待が多い
- 消費者向けの商品を取り扱っているため一般的な知名度が高く採用倍率も高い
- ブランドイメージが重要なファクターであり保守的・安定志向な企業文化である事が多い
- 今後は消費そのものが減少すると考えられるため既存商品への依存からの脱却が重要
いかがでしたでしょうか。
普通に生活していたら一度は目にした事ある企業が多いですね。長らく続いてきた企業が多く、各社のブランド力は日本さらには海外でも絶大です。したがって企業ブランドへの風評被害や食品の安全衛生に問題があると一気に信用を失うリスクもあります。
国内での消費が減少傾向にある中どういった戦略で生き残っていくか、時代と消費者のニーズに合わせて変化していく事ができる企業が強いでしょう。
では、次回更新をお楽しみに。