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製薬メーカーの就職偏差値ランキング

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画像参照:http://team-s.jp/2016-pharm/

 

業界別就職偏差値

※サラリーマン社長の独断と偏見で作成しています。

就職難易度、内定者の学歴、平均年収、実際に働いている方の声を考慮しています。

これは絶対違うよ!というものがあれば教えてください。

より役に立つ情報を発信したいと考えていますので宜しくお願いします。

 

業界別就職偏差値、第10弾は製薬メーカーです。

では、早速見ていきましょう。

 

 

【65】第一三共アステラス製薬エーザイ 

【64】中外製薬武田薬品工業

【63】小野薬品工業大塚製薬

【62】塩野義製薬田辺三菱製薬

【61】ソレイジア・ファーマ、シンバイオ製薬、JT協和発酵キリン大日本住友製薬

【60】そーせいグループ、ノバルティス、サノフィ、ロシュ、ファイザー、メルク

【59】Meiji Seikaファルマ科研製薬生化学工業杏林製薬、ペルチドリーム、

【58】大鵬薬品工業大正製薬、ジャパンワクチン、ツムラ持田製薬参天製薬アンジェスブリストル・マイヤーズ、イーライ・リリー、グラクソ・スミスクライン

【57】帝人ファーマ、旭化成ファーマ富士フィルムファーマ、マルホ、アッヴィ、アストラゼネカ

【56】日本化薬、日本アルコン、JCRファーマ、キッセイ薬品工業キョーリン製薬HD

【55】鳥居薬品あすか製薬日水製薬日本ケミファゼリア新薬、マイラン製薬、大正富山

【54】久光製薬、千住製薬、ロート製薬大幸薬品

【53】日本医広、第一三共エスファ、富士製薬工業、トーアエイヨー

【52】沢井製薬、サンド、エルメッドエーザイ 

【51】鶴原製薬、テバ製薬

【50】二プロ、ダイト、わかもと製薬森下仁丹ビオフェルミン製薬扶桑薬品工業

 

 

 

ランキングはここまでです。

上位は聞き馴染みのある企業が多いと思います。ヒット商品も多く、各企業とも様々な新薬を持っていたりするため人気が高く採用倍率が高いです。学歴フィルターやTOEICスコアなどで足切りされる事もあるようですので、まずはしっかりスタートラインに立つことを意識して準備しましょう。

 

第一三共は大手医薬品メーカーでグローバルに事業を行なっています。新卒を大切に育てる年功序列の典型的な日本企業ですが、近年はグローバル思考で成果主義の給与体系や多様な人材の獲得を行うなど積極的な取り組みを行っています。現状はまだまだ組織の空気感を変えるのは難しいようで、若手社員は上司の顔色を伺いながら働く状態が続いています。

歴史がありブランド力・製品力がある会社であること、若いうちから大きなプロジェクトに携われる可能性が高いことが大きなメリットでしょう。キャリア形成としては自主的に活動しないと社外でアピールできるようなスキルは身につけにくいように感じます。数十年先が読めない業界でもあるので大企業だからといって茹でガエルにならないように自己研鑽すべきです。

30歳年収は700〜800万円と高い水準です。30代半ばで1,000万円を超えますが現状は新卒に有利な給与体系でもあります。今後、外資を意識した制度に上手く移行できるかどうか注目です。

 

アステラス製薬は2005年に山之内製薬と藤沢薬品の合併により発足した企業ですが、ともに100年を超える豊かな歴史を有した会社です。業界の中でも時代の変化に伴い様々な取り組みを積極的に行なっている企業ではありますが、実際に上手く機能しているかは疑問な部分も多いです。

海外での仕事も多く英語ができないとかなり苦しいかもしれません。近年は共同研究が盛んになってきています。社内外での協力や海外チームとの連携が必要な場面も多い事から非常に刺激も多く、若手の成長環境としても優れています。

30歳年収は700〜850万円でMR職の年収は少し高めになります。こちらも業界内では高い水準で、賞与の比率が高く成績も大きく反映されます。住宅を中心とした福利厚生も手厚いため日系企業の中でも恵まれている反面、期待された成績を大きく下回るとグレードも下がる可能性がある点に注意が必要です。

 

エーザイは歴史のある企業ですが、組織として保守的・安定志向な文化があります。一族経営であることからトップダウンで物事が決まり、与えられたタスクを消化するような働き方をするだけの社員も少なくないようです。

社風としては仕事の自由度が高い事が大きな特徴です。目的に対してのアプローチの方法は個人に任される場合が多いため、逆を言えば自分で考えて行動を起こさないと何も始まらない環境といえます。プロセス主義の会社ではありますが、営業だとやはりある程度の数字が出ていないと評価されにくいようです。

30歳年収は650〜700万円ですが、独身者は会社の借り上げマンションに数千円の負担で住めたりするため自由に使えるお金は多いようです。基本的に年功序列であるため、成果給はほんのプラスアルファ程度のようです。

 

中外製薬は抗体医薬品やがん領域の医薬品で国内シェアトップを誇る会社です。医師の処方が必要な「医療用医薬品」に特化しており、薬剤師が調剤する調剤薬局でしか販売されていないため同社の製品を店頭で見かけることは少ないかもしれません。

2002年にスイスのロシュ社と戦略的アライアンスをスタートし外資となっています。ロシュ社の傘下とはいえ、経営が独立しているため実情は良くも悪くも内資の企業文化のようです。海外との仕事も多く最先端の仕事に携われるため、業界内でもキャリア開発を行うには適した環境といえるでしょう。

30歳年収はランクにより異なりますが、650〜800万円あたりになります。仮にステージが同じだと20代でも50代でも給料はほとんど変わりません。課長職になると1,000万円を軽く超える水準となります。年収の高さもさることながら、技術力の高さ・製品開発力という点に魅力がある会社です。

 

武田薬品工業は『アリナミン』に代表されるヒット商品を筆頭に、時代が生み出す『疲れ』に向き合い即効性のある薬品を扱ってきました。日系の製薬メーカーとしては最高峰の企業のひとつであり、近年は急速にグローバル化の意識も進んでいます。

現実で安定志向の社員が多く、定年まで会社にしがみつこうと決めている社員も多いようです。恵まれた環境である事も事実で長く勤めるには良い会社であるといえます。近年は有給取得の向上を目指し、全員が70%以上の消化を義務付けられています。MR職は裁量労働制となっています。

30歳年収は700〜800万円程で日系企業の中でも高水準です。賞与は個人の営業成績がダイレクトに影響し、営業手当や住宅補助など各種手当が手厚いのも大きな特徴です。各個人のスキルや成長を考えると十分すぎる給料がもらえるため、キャリアアップとして他社へチャレンジするような社員は極めて少ないようです。

 

小野薬品工業は新しいタイプのがん治療薬である免疫治療チェックポイント阻害薬の『オプジーポ』を発表し注目を集めました。その他にもニッチな領域を持っていたり幅広い領域での知識を身につけられますが、ジョブローテーションはほとんど期待できないためキャリア開発は個人のやる気次第な部分もあります。

製薬メーカーの中では特にトップダウンが強く体育会系気質の企業文化のようです。古い日本の文化が色濃く残る企業ですが、キャリア採用の枠を広げた事で転換を図ろうとしているようです。企業としては変革の過渡期を迎えており、今後どういった方向に進むかが社員のモチベーションに大きく繋がると思います。

30歳年収は650〜750万円で待遇面も年功序列であり、成績が給与に反映されるところはほとんどありません。逆にプロセスをしっかり評価してくれるため、外資のような環境を求めている人には合わないでしょう。住宅補助などの福利厚生もかなり手厚いです。

 

大塚製薬は『医療関連事業』と『ニュートラシューティカルズ関連事業』の2本の事業を軸としたトータルヘルスケアカンパニーです。ポカリスエットカロリーメイトなど身近な製品でもお馴染みですね。健康食品・飲料事業が強いイメージがありますが、現在は医薬品事業の売り上げが半数以上を占めています。

自由度が高く体育会系の社風です。コンプライアンス意識が高くハラスメント対策を特に厳しく行なっているようですが、窮屈になり過ぎている場面も散見されるようです。営業目標など達成できなくても咎められる事は少ないようで、減給や降格人事なども基本的にはありません。極端な話、仕事ができなくても会社にしがみついている窓際族も一定数います。

30歳年収は650〜750万円程度で、基本給が低く設定されている代わりにボーナスの占める割合が高いのが特徴です。職位はバンド制を採用しており、ステージが上がらない限り大きな昇給は見込めません。目安として係長クラスで800万円、課長クラスで1,000万円とされています。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

製薬メーカーはマッタリ高給のイメージがあると思いますが、基本的には企業規模と部署によります。

医薬品事業は結局はお医者さんに使ってもらえるかどうかで決まるので、個人の営業力よりは製品の強さに大きく左右されます。MR職で活躍する人の特徴としては、人間観察力に優れているという点が見受けられます。実際に病院に営業に行って誰の力が強いのか、決裁権者は誰なのかという事を素早く見抜き営業を行なっている人が優秀な成績を残している場合が多いです。

一昔前はお医者さんに対して過剰な接待を行なっていた時期もあったようですが、今は接待禁止になっている企業がほとんどです。日系企業では特に大手の社員は長く勤める場合がほとんどですが、ある程度会社に魂を売り一生しがみつく覚悟ができないと辛くなってくるかもしれません。

10年後が読めない業界でもあるため、今は上位にいる企業でも先はどうなっているかわかりません。キャリアアップが図りにくい業界のため、常に自己研鑽を怠らずにスキルを磨いていく事が大切です。

 

 では、次回更新をお楽しみに!