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【年収公開シリーズ5】28歳系列系ビルメンの月給・ボーナスを公開します

年収公開シリーズ第5弾です。

 

今回は系列系ビルメンテナス会社に勤務する友人に話を聞いてきました。

まずは友人のスペックから見ていきましょう。

 

年齢:28歳

学歴:私立4大卒

専攻:情報工学

会社:系列系ビルメン(新卒入社6年目)

職位:総合職

資格:エネルギー管理士、1級電気工事施工管理技士、1級建築施工管理技士、建築物環境衛生管理技術者、第一種電気工事士2級ボイラー技士、第3種冷凍機械責任者

入社動機:1部上場企業系列のビルメンテナンス会社である安定性と規模の大きさ、管理実績の豊富さなど。

 

それでは、とある月の彼の給与を見ていきましょう。

 

基本給:245,000円

時間外手当:42,000円(平均20〜25時間)

その他手当:30,000円

◎月額給与:317,000円

◎賞与:1,140,000(約4.65ヶ月)

◎年収:510万円

 

 

薄給のイメージがあるビルメン業界ですが、想像より高くて驚いた方もいるのではないでしょうか。

ビルメンテナンス業界は大きく独立系と系列系に分かれています。独立系はいわゆるみなさんが想像する"マッタリ"な仕事をしているビルメンですね。当然給料も少なく、基本給が10万円程度の会社もあると言われています。

彼の属する系列系は大手企業のグループ会社で、親会社が所有する建物を管理する場合が多いです。鉄道やゼネコンなどの系列などがよくあります。系列系ビルメンの方が給料も高いことが多いですが、その分ハードワークになります。また、彼は施工管理の資格も取得しており、最近ではビルメンでも工事の管理にも力を入れている会社が多いようです。

 

ビルメンテナンス業界は新卒にはあまり人気のある企業でないため、どちらかといえばハードワークに疲れた人がゆっくり働くための転職先に選ばれたり、職業訓練校から資格を取って入社したりというパターンが多いです。

独立系と系列系では圧倒的に社員のレベルに差が出ます。やはり系列系の方が優秀な社員が多く、彼は資格も多く保有しているため転職市場でもオファーが殺到すると思われます。

系列系ビルメンの社員の方が自身の市場価値を気にしている傾向があり、計画的にスキルを身につけ良い企業へ転職していくパターンが多いです。また、出世欲が強いのも系列系ビルメン社員の特徴で、出世を目指し少ない椅子を争っています。(系列系の場合、親会社からの出向があるためポストが少ない傾向があります。他の大手企業に比べて、出世の難易度と年収の期待値が釣り合っていないため賢い人は若いうちに転職するようです。)

 

ビルメンテナンス業界の働き方の特徴として、管理物件によっては24時間の常駐が求められる事があり当直勤務というものがあります。これは朝出勤してきて翌朝まで勤務するというスタイルです。もちろん仮眠や休憩時間はあります。当直勤務の翌日は非番扱いとなり休日には含まれないため、体感としての休日日数は多いとの事です。また当直手当も支給されますが、相場は1回の勤務で1,500円〜3,000円とそれほど高くはないようです。

拘束時間は長いですが、実働時間を考えるとお得という考え方もできそうですね。家族がいる人にとっては家に帰らない日が月に何度かあるという点は少し辛いかもしれません。

24時間事務所にいればいい訳ではなく、警報が鳴ったり設備の不具合があった場合は夜中でも1人で対応しなければならないというリスクもあります。その拘束時間と労力を考えると、1,500円〜3,000円という当直手当の相場は少し安いかもしれませんね。

 

ビルメンテナンス業界は、とにかく資格を取得するように上司から指示があるようです。彼はかなり多く保有しているようですが、あまり大きくは給与に反映されていないようです。特に系列系は基本給が高い分、資格手当が少ないようです。逆に独立系は基本給が少ない分、資格手当が大きいと言われています。

近年は入札要件に資格の保有社数などで管理会社を選んでいると言われているため、各ビルメン会社としても会社を挙げて資格の取得を推奨しているようです。ただ、どこの会社も資格を取る人と取らない人がはっきり分かれる結果となっているそうです。

 

 

 

以上が大手系列系ビルメン社員との対談でした。

割と年を取ってからでも長く勤められる業界で、意外と知らない話も多かったので非常に面白かったです。

また若手の人材流出が課題となっていますが、各企業は働く社員のモチベーション向上のために対策していく必要があるかもしれませんね。

 

では、次回の更新をお楽しみに!